男性ホルモン補充療法の注意点

男性更年期障害には男性ホルモン補充療法が効果的

不安やイライラ、不眠といった精神症状、疲労感や筋力低下、性機能低下といった身体症状を引き起こす男性更年期障害。男性更年期障害の発症には、テストステロン(男性ホルモン)の減少が大きく関係しています。

そのため、男性更年期障害の治療では、ホルモン治療としてホルモン補充療法のART(androgen replacement therapy)が行われています。ホルモン治療(ART)には、経口剤、注射剤、皮膚吸収剤があり、国内では注射剤であれば保険が適応されます。

 

ホルモン治療(ART)を受けると、筋肉量、筋力、性欲、健康感が改善されるため、男性更年期障害の症状改善に効果があるといえます。しかし、ホルモン治療(ART)にはいくつかの注意点があります。

 

ここでは、注意点について詳しくご紹介します。

男性ホルモン補充療法の注意点

男性ホルモン補充療法の副作用

ホルモン治療(ART)を受けると、筋肉量、筋力、性欲、健康感の改善が期待できますが、場合によっては悪性度の高い前立腺がんが引き起こされることもあります。

 

また、高齢者においては睡眠時無呼吸症候群、女性化乳房、多血症などの副作用が引き起こされることもあります。

 

このように、ホルモン治療(ART)では副作用のリスクも考えられるため、治療の際には目的を明確にすること、治療後には経過観察を怠らないことが重要となります。

男性ホルモン補充療法の注意点

男性ホルモン補充療法への誤った認識と期待

ホルモン治療(ART)を受けると、筋肉量や筋力のアップ、性欲の改善といった効果も期待できるため、「ED治療や筋肉増強のためにホルモン治療(ART)を受けたい」と思う方もいるかもしれません。しかし、ホルモン治療(ART)では、性欲の改善は見込めても、勃起不全の改善は難しいとされています。

そのため、ED治療として理想的な効果を得ることは難しいといえます。

 

また、前項で説明したように、ホルモン治療(ART)では、副作用のリスクを軽減するためにも目的を明確にした上で治療を行うことが大切です。そのため、筋肉増強剤としてホルモン治療(ART)を受けることは、副作用のリスクを考えても不適切といえます。

 

ホルモン治療(ART)は、あくまでも男性更年期障害の症状改善を目的とした治療ということを忘れないようにしましょう。