慢性的な睡眠障害を引き起こす夜間頻尿

「夜、トイレが近い」という症状は夜間頻尿

「夜になると、トイレの頻度が増える……」そんなあなたは、夜間頻尿かもしれません。

夜間頻尿とは、国際禁制学会によれば「夜間、排尿のために1回以上起きなければならないという訴え」と定義されています。この夜間頻尿は、下部尿路症状の中で最も生活の質を低下させる症状であるといわれています。

 

男女共に加齢に伴って多く認められている症状ですが、加齢だけが原因となるわけではありません。

夜間頻尿の原因には、夜間あるいは昼夜の尿量増加、膀胱容量の減少なども関与しているのです。また、夜間頻尿には夜間の多尿がみられることも多く、過度の水分摂取、脳血管障害、糖尿病、心疾患、睡眠時無呼吸などの疾患も関与しているといわれています。

 

のほか、睡眠障害も夜間頻尿の原因となることがあります。しかし、睡眠障害によって頻尿の症状が引き起こされるなんて、あまりイメージが沸かない人もいるでしょう。

 

そこで今回は、夜間頻尿と睡眠障害の関係性についてご紹介したいと思います。

慢性的な睡眠障害を引き起こす夜間頻尿

夜間頻尿と睡眠障害の関係

夜間頻尿と睡眠障害には関連性があります。

 

高齢者では睡眠が浅く、睡眠の途中で目を覚ますことが多くなるため、膀胱内圧が上昇します。結果、膀胱容量が低下することで尿意が生じ、夜間頻尿に繋がります。また、睡眠時無呼吸症候群、精神疾患、むずむず脚症候群の疾患や甲状腺ホルモン薬、キサンチン誘導体、抗結核薬、ステロイド薬などの薬剤により眠りが阻害されることもあります。

こういった睡眠障害も夜間頻尿の引き金となります。

 

その一方で、加齢と共に増加する頻尿症状のせいで睡眠障害が起こることもあります。眠気があってもトイレが近いためになかなか寝付けなくなり、頻尿の症状はもちろん、睡眠不足にも悩まされてしまうのです。

慢性的な睡眠障害を引き起こす夜間頻尿

睡眠障害を改善しよう

睡眠障害の改善策としては、原因となる身体疾患や精神疾患について十分に検討した上で、生活指導やベンゾジアゼピン系睡眠薬の服用が推奨されています。高齢者では、薬剤の代謝や排泄機能が低下してる関係から半減期の短いもの、また転倒事故を避けるために筋弛緩作用のないものを使用するのが望ましいとされています。

 

さらに、テレビをつけたままにしない、照明を暗くする、就寝時には保温を心掛ける、といった眠りやすい環境をつくるための工夫も大切です。

 

中には、長すぎる就床時間が原因で夜間頻尿が引き起こされるケースもあるため、不必要に布団に入ってゴロゴロするなども控えたほうが良いでしょう。

 

睡眠時無呼吸症候群による睡眠障害の場合には、経鼻的持続陽圧呼吸法を行いましょう。その効果は、実際に夜間頻尿の症状が50%減少したという報告があるほどです。